不要オブジェクトの削除について
デザインの中に不要と思われるオブジェクトがございました場合、進行をお止めして確認をさせていただく場合がございます。
印刷に不要なオブジェクトや文字の場合、お客様ご自身で削除をしていただきデータの再入稿をお願いしておりますが、やむを得ず不要データの削除が難しい場合は、ご指示をいただき削除が可能な場合がございます。
こちらで削除をさせていただきました場合は、処理後の内容につきまして確認用のデータをお客様にご確認をいただいてからの進行とさせていただきます。(PDF校正サービスについてを追加させていただきますため、納期が変更になる場合がございます)あらかじめご了承ください。
※オブジェクトの選択ができないデータに関しましては、修正の処理のお承りが出来かねます。
また、選択が可能なデータに関しましても、修正の処理が出来かねる場合がございます。内容によりましては再入稿をお願いする場合がございます。
拡大縮小のご指示について
拡大・縮小のご指示について
拡大・縮小の処理をご希望の場合は、データご入稿画面の備考欄へ明確なご指示をお願いいたします。
塗り足しに関して「全体を拡大処理」」または、拡大率「余白が出ないように拡大」の指示で問題ない場合は、そのまま進行させていただきます。その他のご指示に合わせて処理をする場合は、処理後の内容につきまして確認用のデータをお客様にご確認をいただいてからの進行とさせていただきます。((PDF校正サービスについてを追加させていただきますため、納期が変更になる場合がございます)予めご了承ください。
不要なポイントの除去方法
断裁の際に紙の白い部分が出ないようにするために必要な「塗り足し」部分について。拡大のご指示をいただいた場合でも、デザインや仕上がりに影響が出る場合は、進行を止めて確認させていただきます。
※確認となる例
■備考欄への指示の仕方についての例
-
原寸で仕上がりサイズのセンターに配置。白が出てもそのまま進行
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左右〇〇mm余白をつけて上下のセンターに配置、上下余白はなりゆきで進行
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左右を仕上がりサイズまで拡大。塗り足しなしで白がでてもそのまま進行
■塗り足しをつけるために拡大をすると文字が切れてしまう場合の回避例
デザインが仕上がりに非常に近い位置まできている場合、拡大処理をするとデザインが切れてしまいます。その場合は全体を縮小して余白のあるデザインにする方法もご検討ください。
不要データの除去
Illustratorでデータを作成する際、ペンツールや文字ツールで画面上をクリックすると、目には見えませんが、データ内に位置を記憶するアンカーポイントという情報が追加されます。
ペンツールで絵を描きかけてやめたり、文字ツールで文字を入力しようとしてやめたり、を繰り返すと、この余分なポイントがどんどん増えていきます。
▲一見問題なさそうなイラストデータでも...
▲データを確認すると不要なポイントが隠れている事があります
これらのようなゴミデータは印刷時のエラーの原因になります。
アンカーポイントに限らず、トンボの外側等に不要なデータを残したままご入稿されますと、
どれが印刷すべきデータか判別が付かずデータチェックで保留や再入稿になるケースも起こり得ます。
ある程度データが出来上がったら、これら不要なアンカーポイントやデータは削除していただきますと安心です。
不要なポイントの除去方法
不要なポイントは以下の方法で除去します。
Illustratorでのポイントの除去
編集できないように保護されているデータを解除します。
レイヤーパネルから、すべてのレイヤーのロックを外します。
「オブジェクト」メニューから「すべてをロック解除」をクリックします。
(クリックできないようになっている場合は、この手順は不要です)
「選択」メニューから「オブジェクト」→「余分なポイント」を実行します。
画面内に存在する不要なポイントが選択されるので、削除しましょう。
ファイル名の付け方(機種依存文字について)
データを保存するときにつけるファイル名に、機種依存文字などを使用すると「リンク外れ」など思わぬトラブルが発生する場合がございます。
環境依存文字(機種依存文字)
パソコンで使用できる記号に、環境依存文字(機種依存文字)というものがあります。
名の通り機種独特の文字で、例えばMacintosh特有文字を、Windowsの相手に送信した場合、文字は化けてしまいます。
また、Windows特有文字をMacintoshに送信した際にも同様の結果となります。
リンクファイルにこのような特殊な文字を使用していると、送信先で文字が化け「リンク外れ」となりファイルが正常に開けない状態になります。
また全角の文字も化ける原因になる事がありますので、半角英数字がベストと言われています。
ファイル名には機種依存文字を使わないように気を付けましょう。
▼環境依存文字(Windowsの場合)
その他の望ましくない記号
また、パソコンで扱う文字や記号には、独特の役割を持ったものがあります。
例えば、Windows PCで「Cドライブ内のProgram FilesフォルダにあるAdobeフォルダ」を開いてみると、フォルダウインドウには、下図のように表記されます。
こちらの通り「¥(半角円マーク)」は、フォルダ階層の区切りを示す記号と扱われます。そのため、ファイル名に円マークを含めてしまうと、パソコンは そこが階層の区切りだと勘違いしてしまいファイルを正常に認識できなくなってしまいます。
この円マークのようにファイル名には望ましくない文字や記号があります。特に以下の文字はファイル名には含めないようにご注意ください。
上記以外にも、例えばWebサイトへの流用なども考慮して、ファイル名には記号は(スペースも)なるべく含まず、半角英数で名前をつけていただきますとファイル名によるデータのトラブルが回避できます。
オフセット印刷の表現
オフセット印刷はチラシやパンフレット、雑誌など幅広く用いられている印刷方法です。
カラー印刷の場合、C(シアン)、M(マゼンタ)、Y(イエロー)、K(ブラック)の4色のインキ(プロセスカラーインキ)を使用します。モノクロ印刷はK(ブラック)だけで印刷します。
色は、インキごとに0%~100%の間で濃度を指定します。
CMYKの4色のインキの組み合わせでほとんどの色を再現できます。
データ上で濃度を指定すると下の図のように濃度に応じた均一な色で表現されますが、実際は印刷する機械により表現方法が異なります。
オフセット印刷では、100%部分はインキの均一な状態で表現され、
10~90%部分は、網点(アミ点)と呼ばれる点の集まりで表現します。
決められた範囲の中で、紙の色の部分と、インキの部分の割合で濃淡を表現します。
濃度を上げると網点のサイズが大きくなりインキ部分が多くなるため色は濃くなります。
逆に、濃度を下げると網点のサイズが小さくなり紙の部分が多くなるため薄くなります。
実際にはその濃さの色のインキで印刷するのではなく、点の大きさで紙とインキの割合を調整し、目の錯覚によりその濃さに見えるような表現をしています。
0%は紙自体の色になります。(白は紙の色で、白いインクで印刷するわけではありません。名刺などの普通紙クリームなどは紙自体に色が付いているため、白い部分はありません。)
小さい文字に薄い色を指定すると、網点の点同士の間が広く見えるため、オブジェクトの輪郭部分をよく見ると多少ギザギザに見える場合があります。
また、細い線に対して薄い色を指定すると、点線のように見えたり、かすれる場合があります。
これはオフセット印刷の特徴で避ける事が出来ないため、回避するためには、濃度をある程度濃くしたり、線幅を太くすることが必要になります。
天地と表裏の指示について
両面印刷の場合、表と裏の組み合わせ方をご指定いただく必要があります。
そのために必要になるのが、天地と表裏の指示です。
「天地」とは...印刷データの上下を表す用語です。
印刷データでは、表裏に縦長・横長の絵柄を合わせる場合や、2つ折や4つ折の場合など上下の判別が難しいケースが多くあります。そのため、データ上には「天」・「地」と目印をうち、さらに「天天あわせ」「左天あわせ」といった表裏合わせの指示を行います。
天地のご指示は、トンボの外側や、テキスト、イメージ画像等にて行ってください。
なお、天地についてデータ上で特にご指示が無い場合はデータの上部を「天」、下部を「地」といたします。
天地の指示のしかた
①天天合わせ ~データの表と裏の向き(縦・横)が同じ場合~
裏のデータの上同士(天同士)が合うように両面印刷します。これを「天天合わせ」と呼びます。
②左天合わせ・右天合わせ ~データの表と裏の向き(縦・横)が違う場合~
向きを合わせるためには、裏面を右回りか左回りに回転する必要があります。
一般的には、裏面を右回り(時計回り)に回転し印刷します。
(絵柄の左側が天(上)になるので、「左天」と言います。逆回転を「右天」と言います。)
■左天 裏面を時計回りに回転させた場合。
■左天 裏面を時計回りに回転させた場合。
③天地合わせ ~二つ折りで使用する場合~
折った後の仕上りに合わせて、上下を反転させる必要があります。
このようなデータの場合、裏面を上下を180度反転して印刷します。
絵柄の表面の天(上)と裏面の地(下)を合わせるため、「天地合わせ」と言います。
■天地 裏面を180度回転させた場合。
■天天 裏面を回転させなかった場合。表紙を開くと絵柄が逆になります。
ファイル名にページ数・表裏を入れるのも忘れずに!
両面印刷をする場合は、「表」と「裏」が分かるようにファイル名やデータ上に記しましょう。
※1データで複数ページがある場合、ご指定がなければ奇数ページを「表」、偶数ページを「裏」といたします。
※表裏など複数ページを一つのページ内に作成することはしないでください。
ファイル毎に分けていただくか、ページ毎に作成してください。
※中綴じ冊子や無線綴じ冊子をする場合は、トンボの外側や、
ファイル名などでページが分かるようにしてください。
グレースケール(K1色)への変換
黒色の文字・罫線・QRコード・各種バーコードは、グレースケールで作成してください。
微量な紙の伸びや印刷のズレで、色の変化や読み取り不良が発生する場合があります。
また、3色及び4色で表現されるセピア・グレー表現やモノクロイメージ画像も同様に色の微細な再現が困難ですので、グレースケールへ変換後の入稿を推奨いたします。
インターネット上で作成したQRコードやバーコードの画像はRGBの黒色であることがほとんどです。
そのRGB画像をそのままCMYKに変換すると、4色掛け合わせのリッチブラックの画像となってしまいますので、下記のようにグレースケールへ変換を行ってください。
また、QRコードが小さすぎると読み取れない場合があります。データチェック時および製造時に読み取り確認は行っておりません。事前にお客様ご自身でQRコードが読み取れるかご確認の上ご入稿お願いします。
1.ダウンロード直後のQRコードの例
RGBでの黒色の数値となっています。
2.「イメージ」-「モード」からカラーモードでグレースケール を選択
3.グレースケールのQRコードの例
K1色の数値となります。
スミベタとリッチブラックについて
スミベタ
スミベタのスミはCMYKの中のK(黒)の事を指し、ベタは100%の濃度の 事を指します。つまりスミベタとはK100%の色を指します。
カラーモードをCMYKで作成する場合には、黒い部分は基本的に、K100%で設定します。
スミベタ
黒い部分がK100%以外の色で表現される状態をリッチブラックと言います。
意図的に黒に他の色を混色して深みのある黒を演出することもできますが、設定の仕方により、仕上りが綺麗にならない場合もありますので注意が必要です。
C100%/M100%/Y100%/K100%の設定や、CMYKの総インキ量が320%を超える成分の場合は、インキ量が多すぎるために印刷が不安定となります。印刷物の仕上がりに大きな問題が生じるため、修正していただく必要があります。
また、細い文字や線にリッチブラックを指定すると見当ズレが発生した際に、下図の様に滲んで読みにくくなる場合があります。
また、リッチブラックの上に白い小さい文字や白い線を配置するとつぶれて見えなくなってしまう場合があります。通常、文字や線などにかかわる部分にはK100%のみを指定してください。
ブラックオーバープリント(スミノセ)
印刷では様々な原因で見当ズレが発生することがあります。
見当ズレが発生すると色の境目に他の色が出たり、紙の色の白が出てしまいます。
その為、他の色の上にある小さな文字や線などは読みにくくなってしまいます。
印刷上の黒は理論上、どのような色を加えても黒になる特性を利用し、印刷の機械で自動的にブラックオーバープリント(スミノセ)という処理をします。
ブラックオーバープリントは、黒の下に重なっている色や図柄などを抜き合わせにせずそのまま印刷し、その上に黒を重ねるため、黒の見当ズレが発生しても影響が少なくなります。
当社オフセット印刷の場合
当社オフセット印刷の場合、K100%の文字や図形などのベクトルデータに対して自動的にオーバープリントの処理をしています。
黒に他の色が入っても黒く見えますが、黒に混色する色により、赤味を帯びた黒や、青味を帯びた黒など、混色された色の影響を受けてしまいます。
そのため、黒の下の色が均一であれば混色の影響は目立ちにくいのですが、黒の面積が広く混色された色が複数あり差が大きい場合に、下にある絵柄などが透けた様に見えてしまうことがあります。
この現象を避けたい場合は、K100%の設定が自動的にブラックオーバープリントになる特性を利用し、K100%にC・M・Yの色をいずれか1%でも混ぜること(C1%/M0%/Y0%/K100%)により、ブラックオーバープリントの処理はされずにヌキ合わせの処理となります。
※この黒の透けている部分は説明のために誇張しております。
フォントについて
アウトライン化(グラフィック化)のすすめ
Illustrator、InDesignなどのソフトウェアでは、フォントを図形に変換する「アウトライン化(グラフィックス化)」という機能があります。
図形に変換されていれば、違う環境下でもフォントが有るか無いかを気にする必要はありません。
弊社対応外のフォントを使用した場合、お客様のイメージ通りに印刷することはできません。また、使用しているフォントやソフトウェアにより全く読めない記号の羅列のように文字が化けてしまう場合もあります。
PDFデータでご入稿する場合、エンベッドしていただく必要があります。
エンベッドとは、データの中にフォント情報を埋め込むことです。
エンベッドされていればフォントが無い環境でもフォントのデザインを生かした状態で印刷する事ができます。
画像の解像度について
【データチェック時の粗画像の保留について】
粗画像の保留をご希望の場合は、データご入稿時の「データの仕様」にて「粗画像の場合は保留」をご選択ください。
「粗画像」の基準について
・解像度の確認はしておりませんので予めご了承ください
・お客様からご入稿いただいた印刷用データ上で目視(モニター全体表示)にて確認を行っております。
・画像に含まれている文字などが読めないと判断させていただいた場合、ご連絡させていただきます。
・左の画像を目安にご連絡させていただいております。
「解像度」については引き続き以下をご覧ください。
印刷時に画像の美しさを左右するのは「画像解像度」です。
以下、画像の解像度についてご説明いたします。
ビットマップ画像
デジタルカメラで撮影したデータをPhotoshopで開き、ズームツールでめいっぱいズームアップをすると、画像は小さなマス目(ドットと呼びます)の集合体で出来ていることがわかります。
このようなドットの集合体画像のことを「ビットマップ画像」と呼びます。
このビットマップ画像の品質は、この時のドットのサイズで決まります。
左図の通り、ドットのサイズが小さい方が高画質となり、逆にドットのサイズが大きい方が低画質となります。
解像 度とは
先述のドットのサイズを数値であらわしたものが「画像解像度」です。
数値に「dpi(dot per inch)」という単位をつけて「350dpi」や「72dpi」といった表記をします。dpiは、1インチ中にドットがいくつ並ぶサイズなのか?という単位です。
Photoshopの場合は、画素(ピクセル)を基礎単位と扱っているため、dpiではなくppi(pixel per inch)という単位を使用しています。表記は違いますが、基本的に同じものと捉えていただいてかまいません。
利用目的別の解像度
画像解像度の数値が高いほど、ドットは小さくなるため、画質はきめ細やかで美しい画質になります。
逆に数値が低いとドットは大きくなり、画質は粗くなりますが、その分ファイルサイズが軽くなる、といったメリットもあります。
Webページに掲載する画像は、様々な通信環境を考慮して、なるべく軽量にするため解像度を低く設定します。一方、印刷物の写真には、高い画質が求められるので解像度を高く設定します。
解像度は、以下の数値を基準にして下さい。
※72dpiの画像は、パソコンの画面上で見る分には美しい画像ですが、印刷のクオリティは満たしていません。Webページをプリントアウトすると画像が粗くプリントされるのは、この解像度のためです。web用に作成されたロゴを始めとする画像を、印刷データとして使用する場合は、解像度にご注意ください。
※グレースケール・モノクロ二階調の違い:グレースケールは黒でも濃淡を再現する場合に、モノクロ二階調は真っ黒と真っ白で再現できる画像の場合に使い分けるのが一般的です。
解像度の設定方法と注意点
画像解像度の確認と設定は以下の方法で行います。
Photoshopでの解像度の設定